ボーナスが少ないと感じたら|辞めたい気持ちは甘えじゃない

明細を見てしょんぼりするてどりちゃんと、隣に座って寄り添ううさチュウ。机の上にはマグカップが2つ
てどりちゃん

今年のボーナス、思ったより少なくて……。友達の会社と比べちゃって、なんか悔しくなっちゃった。

うさチュウ

ボーナスは会社ごとに仕組みが全然違うけど、つい比べて落ち込むよね。その気持ちは自然な反応なんだ。

てどりちゃん

でも、これくらいで辞めたいって思うの、おかしいのかな……。

うさチュウ

おかしくないよ。まずは「なぜ差が出るのか」を知って、それから何をするか考えても遅くないから。

「今年のボーナス、思ったより少なかった」「周りと比べて自分だけ少ない気がする」——そう感じて、モヤモヤしたことはありませんか。

結論からいうと、その悔しさは自然な反応なので甘えでもありません。 ボーナス(賞与)は、法律で支給そのものが義務づけられた制度ではなく、会社ごとに金額も有無も大きく違うからです。

私は給与計算を10年以上担当し、賞与の計算・支給業務にも携わってきました。「うちはボーナスが少ない」という感覚は、実際に会社ごとの制度差や業界によるものが多く、あなたの頑張りが足りないからではありません。

この記事でわかることは、ボーナスの差が生まれる仕組み、今すぐ自分でできる確認方法、社内で確認できること、そしてそれでも納得できないときの次の一歩です。

目次

「ボーナスが少ない」と感じる瞬間

ボーナスが少ないと感じるのは、こんな場面が多いのではないでしょうか。

  • 明細を見て、去年より金額が下がっていた
  • 友人・知人の会社のボーナスを聞いて、差を感じた
  • 頑張った実感があるのに、金額に反映されていない気がする
  • そもそも「寸志」程度しか出ない、または出ない年もある

この違和感自体は、決しておかしなものではありません。 ボーナスは給与と違って、会社の裁量が大きく反映される仕組みだからです。

その悔しさ、甘えではありません

「これくらいで辞めたいなんて甘えかな」と思う人もいますが、そう感じる必要はありません。

賞与(ボーナス)は、労働基準法で支給そのものが義務づけられている制度ではありません。 労働基準法第89条は、就業規則に書かなければならない事項を並べていますが、賞与などの「臨時の賃金等」については「定めをする場合においては、これに関する事項」と書かれています。制度を設けるかどうか自体が、会社の判断にゆだねられているということです。

一方で、就業規則や労働契約で支給の条件が定められている場合は、その内容にもとづいて支払われます。つまり、「出す・出さない」「いくら出すか」の判断が、会社ごとに大きく違って当たり前なのです。

同じように感じている人は、あなただけではありません。まず「制度としてそういうものだ」と知ることが、自分を責めない第一歩になります。

なぜ会社によってこんなに差が出るのか

ボーナスの金額や有無に差が出る背景には、主に次のような理由があります。

  • 会社の業績(利益が出ていなければ減額・不支給になることがある)
  • 賞与の算定方法(基本給連動型、業績連動型、一律支給など会社ごとに異なる)
  • 査定期間や評価制度の違い
  • そもそも賞与制度自体を設けていない会社もある

「ボーナスを出すかどうか」「いくら出すか」を決めているのは、法律ではなく会社の制度です。 だからこそ、比較して落ち込むよりも、「自分の会社の仕組みを知る」ほうが、次にとる行動につながります。

うさチュウ

賞与に関する条件は、就業規則や賃金規程に書かれていることが多いよ。まずはそこを確認してみよう。

今すぐできること:就業規則・賃金規程を確認する

いきなり転職を考える前に、負担の少ない確認から始められます。

  1. 就業規則・賃金規程で賞与の記載を確認する:支給対象期間、算定基準、支給しないことがある場合の条件などが書かれていることがあります
  2. 過去の支給実績を振り返る:会社の業績や自分の評価と、金額の変化に関係がありそうか確認します
  3. 評価制度・査定の仕組みを確認する:何が評価され、何が反映されにくいのかを知ることができます

なお、就業規則の作成が義務づけられているのは「常時10人以上の労働者を使用する」事業場です(労働基準法第89条)。規模の小さい会社では、そもそも就業規則が用意されていないこともあります。その場合は、入社時に受け取った労働条件通知書や雇用契約書に賞与の記載がないかを確認してみてください。

これらは今日から一人でできる確認です。結果がすぐに変わらなくても、「仕組みを知っている状態」になること自体が、次の判断材料になります。

社内で確認・相談できることもある

就業規則を見ても分かりにくい場合や、評価の基準に納得がいかない場合は、社内で確認できることもあります。

  • 人事・給与担当者に、賞与の算定方法について質問する
  • 上司や評価者に、評価のどの部分が金額に反映されているか聞く
  • 同じ立場の同僚と、制度についての理解をすり合わせる

「聞いてはいけない」ことではありません。 ただし、評価の細かい基準は会社の内部規程で非公開になっていることもあり、すべてが明らかになるとは限らない点は理解しておく必要があります。

それでも納得できないときは、経験を棚卸ししてみる

就業規則を確認し、社内で聞けることを聞いても、それでも気持ちが晴れないこともあります。それは、あなたの受け止め方がおかしいのではなく、会社の制度と、あなたが望む評価のされ方が合っていないというサインかもしれません。

その場合も、今すぐ辞める必要はありません。 まずは、これまでの仕事でどんな経験を積んできたか、自分の中で棚卸ししてみることから始められます。「辞めるかどうか」を決める前に、「今の自分に何ができるか」を知っておくと、後の判断がしやすくなります。

社内で聞いても状況が変わらない、説明そのものが得られないという場合は、一人で抱え込まず、厚生労働省の総合労働相談コーナーのような社外の相談窓口を利用する方法もあります。

会社にとどまるべきか、選択肢を広げるべきか——判断の材料の集め方は、転職すべきか迷ったら|辞める前に確かめたい3つのことでくわしく整理しています。

よくある質問

ボーナスが少ないくらいで会社を辞めたいと思うのは甘えですか?

甘えではありません。賞与は労働基準法で支給そのものが義務づけられた制度ではなく、会社の業績や制度設計によって金額も有無も大きく変わります。同じように感じる人は珍しくなく、まず気持ちを否定する必要はありません。

ボーナスが少ない・出ないのは普通のことですか?

珍しいことではありません。賞与は労働基準法で支給そのものを義務づけられたものではなく、就業規則や労働契約で定めた場合にその内容にもとづいて支給される制度です。まずは自社の就業規則・賃金規程に賞与の記載があるかを確認してみてください。

ボーナスが少ないと感じたとき、まず何をすればいいですか?

転職を考える前に、就業規則や賃金規程の賞与に関する記載を確認し、評価の仕組みについて人事や上司に聞いてみることをおすすめします。それでも納得できない場合は、これまでの経験を棚卸しして、次の選択肢を考え始めても遅くありません。

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※この記事は2026年9月11日時点の公的情報にもとづいてまとめたものです。賞与の支給条件・算定方法は会社によって異なります。自社の制度については、就業規則・賃金規程、または勤務先の担当者にご確認ください。

参考情報源(公的機関)

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