退職したあとのお金、どうなる?失業保険・健康保険・住民税|手続きの順番ガイド

封筒3枚を抱えて困った顔をするうさチュウと、1マスに赤丸のついたカレンダー。退職後の手続きの順番ガイドのアイキャッチ

会社を辞めると、それまで会社がまとめて処理してくれていたものが、いっせいに自分の手に戻ってきます。

健康保険証は返却する。給与から引かれていた住民税は止まる。収入は途切れる。しかもこの3つが、退職日を境に同時に動き出します。

給与計算の担当者として退職の手続きを処理してきましたが、退職から2〜3週間して「これ、どうすればいいんですか」とご連絡をいただくことがよくあります。そのときにはもう、期限が過ぎているものもあります。

この記事は、退職後に動くお金を3つに分けて、「どれから手をつけるか」を整理した案内です。新しい制度の解説はここには書きません。

いちばん急ぐのは健康保険です。理由は下で説明します。

会社員

退職したんですが、何から手をつければいいのか分からなくて…。

うさチュウ

まず期限がいちばん短いものから片づけよう。全部を一度に理解しなくていいよ。動く順番だけ決めれば大丈夫。

目次

この記事は、こんな人のためのまとめです

  • 会社を辞めた/もうすぐ辞める
  • 健康保険証を返したあと、病院にかかったらどうなるのか不安
  • 失業給付がいくらもらえるのか知りたい
  • 給与天引きされていた住民税がどうなるのか分からない
  • 手続きの期限を、うっかり過ぎてしまわないか心配

退職すると、3つのことが同時に動きます

何がどうなる急ぎ度
健康保険会社の保険から抜ける。自分で入り直すいちばん急ぐ
失業給付手続きをすれば受け取れる早いほうがよい
住民税給与天引きが止まり、自分で払う形に変わる通知を待つ

順番は、この表のとおりです。急ぎ度が高いものから見ていきます。

① 健康保険:空白をつくらない

退職すると、会社の健康保険から抜けます。選択肢は3つ(任意継続・国民健康保険・家族の扶養)で、どれを選ぶかで保険料が大きく変わります。

⚠️ 任意継続には「資格喪失日(退職日の翌日)から20日以内」という短い期限があります。この期限を過ぎると、任意継続は選べなくなります(20日目が土日祝の場合は翌営業日まで)。退職後にいちばん先に手をつけるべきなのが、これです。

② 失業給付:まず仕組み、次に金額

「失業保険」と呼ばれているものの正式な名前は雇用保険の基本手当です。誰でも自動的にもらえるものではなく、加入期間や離職の理由によって、受け取れる日数も金額も変わります。

仕組みから知りたい方はこちら。

金額を知りたい方はこちら。

③ 住民税:給与天引きが止まります

ここがいちばん見落とされます。

住民税は前年の所得をもとに計算されるので、退職して収入が無くなっても、去年の分の請求は続きます。しかも給与天引き(特別徴収)ができなくなるため、残りを自分で払う形(普通徴収)に切り替わります。

まとまった額の納付書が突然届いて驚く——というのが、退職後によくある出来事です。

会社員

収入が無いのに、住民税は来るんですね…。

うさチュウ

そうなんだ。去年の自分に対する請求だからね。だから退職前から「来るもの」として見込んでおくと、慌てずに済むよ。金額は住民税の通知書で確認できる。

迷ったら、この順番で

  1. 健康保険を決める(期限がいちばん短い)
  2. ハローワークで失業給付の手続きをする(早いほど受給開始も早い)
  3. 住民税の納付書が届いたら、支払い方法を確認する

全部を同時に理解しようとしないこと。期限のあるものから順に片づければ、それで足ります。

それから、これからのこと

手続きが一段落したら、次に考えるのは働き方のことだと思います。

うさチュウblogは、今すぐ次を決めることを勧めません。選択肢を知ったうえで選ぶのと、知らないまま流されるのとでは、同じ結論でも納得感がまるで違うからです。

よくある質問

退職したら、まず何をすればいいですか?

健康保険の切り替えです。選択肢は任意継続・国民健康保険・家族の扶養の3つで、任意継続だけは「資格喪失日(退職日の翌日)から20日以内」という短い期限があります(20日目が土日祝なら翌営業日まで)。失業給付や住民税は、これより少し後でも間に合います。

退職後、健康保険に入らない期間があってもいいですか?

日本は国民皆保険なので、無保険の期間はつくれません。会社の保険を抜けた翌日から、次の保険に加入していることになります。手続きが遅れても加入日はさかのぼるため、その間の保険料は結局かかります。手続きが遅れて困るのは、その間に病院にかかったときです。

退職したのに、住民税の納付書が届きました。なぜですか?

住民税は前年の所得に対してかかるためです。今年の収入が無くても、去年働いていれば請求されます。退職で給与天引き(特別徴収)ができなくなると、残りは自分で払う普通徴収に切り替わり、納付書が届きます。

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参考情報源

※この記事は、給与計算実務の経験にもとづき、既存記事を退職後の流れに沿って案内するためにまとめたものです。制度の内容は改正される場合があるため、各項目の詳細と最新情報は、リンク先の記事および各公的機関の公式サイトでご確認ください。

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